恋愛契約-私とアイツの関係-
ため息交じりで外を見た。
それと同時に鐘が鳴る。
始まりの合図だ。
周りにできた人だかりもあっという間にいなくなり、次々と席に着く。
でもやはり感じる視線。
それは女子だけではなく、男子も。
…怖い。
自然と体が強張る。
私はずっと下を向いていた。
だから、気が付かなかった。
その男子の視線の中に凌雅が混ざっているという事も。
「それでは転校生を紹介します。
城嶋さん!」
担任の佐伯先生の声が響いた。
ちなみに先生は女性。
私はその声に反応するように顔を上げる。