手の届く距離で
第3節.涙のあと
「最近、川上さんよく3組まで来るよね〜。」
はるかがおもむろに後ろの席から話し掛けて来た。
「あぁそう?!」
わざとトボケてみたが、確かに千恵はよく来る様になっていた。
相変わらずオレは口数多く喋るわけでは無かったが、千恵は持ち前の明るさでオレのバンドメンバーなんかとも仲良く話す様になっていた。
またこれも千恵のおかげで、共通の話題も増えた。
帰ってからの電話はまだ続いていたが、以前と違うところがあった。
「千恵、好きだよ。」
そう言うと、千恵は決まって返してくれた。
「ありがと…」
「私も好きだよ!」
やっぱりオレの無言の時間は長かったが、別に話したく無い訳ではないことは分かったらしく、「まだ〜?まだ〜?」と冗談めかしくオレの言葉を急かしてくれた。
やはり、たまにだが、疲れた千恵がそのまま眠ってしまった時にはこう言うことにしていた。
「オレの方がありがとうだよ…。」
「千恵が大好きだよ。」
「オヤスミ。千恵。」
千恵に感謝していた。
はるかがおもむろに後ろの席から話し掛けて来た。
「あぁそう?!」
わざとトボケてみたが、確かに千恵はよく来る様になっていた。
相変わらずオレは口数多く喋るわけでは無かったが、千恵は持ち前の明るさでオレのバンドメンバーなんかとも仲良く話す様になっていた。
またこれも千恵のおかげで、共通の話題も増えた。
帰ってからの電話はまだ続いていたが、以前と違うところがあった。
「千恵、好きだよ。」
そう言うと、千恵は決まって返してくれた。
「ありがと…」
「私も好きだよ!」
やっぱりオレの無言の時間は長かったが、別に話したく無い訳ではないことは分かったらしく、「まだ〜?まだ〜?」と冗談めかしくオレの言葉を急かしてくれた。
やはり、たまにだが、疲れた千恵がそのまま眠ってしまった時にはこう言うことにしていた。
「オレの方がありがとうだよ…。」
「千恵が大好きだよ。」
「オヤスミ。千恵。」
千恵に感謝していた。