手の届く距離で
「じゃあ別にいいよ。」
「渡しても。」


「ホント!?」
「いゃ〜〜。松田はやっぱりいい奴だなぁ〜〜」
「じゃあ書いたら渡すから頼む!!」


深くは何も考えていなかった。

ただ、こんなことに興味はあった。



後日、
「書いたぜぇ〜〜!」
「じゃあ頼むな!!!」


「本気で書いたの!?」


「あたりまえじゃん!」
「で、いつ渡してくれんの??」


「じゃあ今日の帰りに渡すよ。」


「ホントにお願いね!」
「あぁ〜〜。どうしよ!」


太田の気持ちは分かるが多分ムリな気がしていた。


「川上ちょっと待って!」

自分から話し掛けることは珍しかった。


「んっ?なに?」


「これなんだけど、大谷から・・・」


「えっ!?いらない。」


既に大谷の気持ちには感付いていたらしい…。


< 22 / 53 >

この作品をシェア

pagetop