手の届く距離で
その反応には驚いたが、

「もらうだけもらってあげなよ。」

(こりゃやっぱりダメだな…)


「じゃあもらうだけね。」

千恵は明らかに嫌々受け取った。



「まつだ〜!」
「チエちゃん呼んでくれたかなぁぁ。」


「知らないよ。聞いてくれば?」


「聞けないよ!」
「聞けたらこんなに苦労するかよ〜〜〜!」

どこかで聞いたセリフ…


「ちょっと聞いて来てくれよ!」
「いいだろ!?」

結果が見えていたので気乗りしなかったが、

「別にいいけど…」


また続きをすることになった・・・。



「かわかみ!」


「なにぃ?」


「あのさ、この間渡した手紙の返事、大谷が待ってるよ…」


「あぁ、あれ?」
「読まないで橋から川に捨てたゆ。」


「・・・。」


「だから返事とか無いよ。」
「だってふざけてるだけでしょ?」


「ふざけて無いよ…。」

ふざけていた様に見えていたようだ。


大谷にはそのまま伝えてやった。


ショックは受けていた様だが立ち直りも早く、またすぐに次の好きなコを見つけていた。


< 23 / 53 >

この作品をシェア

pagetop