手の届く距離で
「最近さぁ、水野さんあんまりミチミチ言って無くない？？」

ふと思ったオレは何の気無しに真司に聞いた。

「あぁ、はるかがミチにフラれたんだよ。」
「なんかはっきり言ったらしいよ。」


「あっそう・・・」


真司とミチは元々中学も一緒で仲が良かった。

ミチはバンドのメンバーでは無かったのでオレはいつもは話していなかった。あえて誰に聞く訳でも無かったのでこの情報はそんなにタイムリーな話題でも無いらしい…。


ショックではるかが沈んでいた時期もあったらしいがまるで気付いていなかった。


だからと言ってオレに取って何が変わる訳でも無かったが、クラスが多少静かになったのかも知れない。

いや、もしかするとまだはるかは心の傷が癒えていないのかも知れない。

以前と比べると笑って話している時間が少ない…？！

そんな気もしていた。


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