手の届く距離で

「ここ行こう!」


「えっ!?駄菓子屋!??」


「そうだよ。」

そう言うとオレは先に店に入った。


「えっ!?なに?駄菓子食べるの??」


「もんじゃ。」


「えっ!?ここで?」


古びた鉄板ののったテーブルに木で出来た簡単に作れそうなベンチ。
それが広くは無い店内に2席分だけ並べられている。


「なにここ!!?ここで食べれんの??」


「そうだよ。」


恐る恐る千恵も席に座ると店のおばちゃんが出て来た。

「いらっしゃい。何にしますか?」


「もんじゃの(大)一つ。」
「キャベツとラメックも。」
「千恵は?」


「えっ?これどうすればいいの??」


「もんじゃの(大)が200円で(小)が100円。」


「じ、じゃあ小で…。」


「おばちゃん!」
「あと(小)一つにキャベツにラメック。」
「あと追加でラメックもう一つください!」


「はいよ。小にラメックね。」


「うん。」


「純くん、ラメックってなぁに?」




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