秋空
運動会終了後。

教室に戻ってからも、みんなの興奮と熱気はまだ続いていた。

「ありがとう。」

「ナイスラン。」

とかクラスメートが顔をあわせる度に一言ずつ告げていった。

照れくさかったが、ちょっとした英雄気分をあじわえ、悪くはなかった。

今日は一試合したので、部活が休みになったので、学校も終わり家に帰ろうとして慎也と一緒に玄関に行く。

すると、愛花とひろみがドアの前で待っていた。僕たちを見つける、と駆け寄ってきた。

「どうした。」

僕が聞き返すと。少し恥ずかしそうな顔をし、袖を握りしめて一言。

「帰りにカラオケ寄ってこうと思うんだけど一緒にどう。」
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