秋空
パーン

軽快な音を響かせてサーブが放たれた。

女子とは思えない速さのサーブ、しかしいつものようなコーナーへの打ち分けがない。

ただ正面に打っているだけなので、相手は楽ではないにせよ打ち返してくる。

しかし元々の実力が愛花の方が一段以上上なので、最後の1ポイントも難なく決めて愛花は一応勝利した。

「なんか、いつもより動きが悪いような気がするんだけど気のせいかな。」

僕が聞くとひろみは今の試合のあらすじを説明してくれた。

「確かに動きは悪いと思います。最初のゲームの最初のポイントはサーブミスで相手に取られていますし、それからは取ったり取られたりの繰り返しで時間がかかり、何とか1ゲーム取ると、それからは少し調子が戻りましたが、しかし、いつもよりミスが多かった。それでも相手とは地力に差があるので、あとはスムーズにいった方だと思います、が、何かおかしいように感じます。」

ひろみの説明を聞聞いているうちに、愛花がコートから出てきたので、もう一度ジッと見つめる。

女子のユニフォームである、ピンクのウェアと白のスコートを着ている愛花はとても綺麗だ。

身長が高いので足が長く、短いスコートから露出している素足に部活でできた日焼けしたところと、していない白い部分がなんともエロく、上のピンクのウェアが長い体に引っ張られてピシッとしていて清楚な感じを出してい。

いつもなら見とれているが、今日は別の事に目を引っ掛けられて、その姿を見てはいなかった。
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