秋空
僕とひろみは、愛花が試合結果を報告するのを待って一緒に控え場所に戻ると、慎也が座って待っていた。
「おーい、どこにいたんだよ。探しまくってもいなかったから戻ってきたのに、まさか試合がなかったなんて気づく訳ないじゃん。」
慎也が愚痴をたれる。
「それは慎也のミスであって俺たちが悪い訳じゃない。」
「別にいいことだしね。」
「そうです。別にいいことです。」
僕たちは冷めた言葉をかける。
「おいおい、そりゃねーよ。」
慎也が嘆いていると、放送が鳴り始める。
[No.1村雨慎也さんとNo.2狩野耕助さんは試合ですので本部まできてください。]
「よっしゃあ、やっと俺の番だ。今のうさばらしに、狩野っやつをボコボコにしてやる。」
変な気合いを漲らせ、慎也はずんずんと本部に向かって歩き出す。
冷たくされたのがそんなにいやだったのだろうか、顔つきは少し寂しげだ。
(ふー、手間のかかる奴だ。)
「おい慎也、応援するから、ソッコーで決めろよ。」
慎也が足を止める。
愛花たちも僕たちとの付き合いは短くないので、察してくれたみたいで、
「そうそう、がんばってきてよ。」
ここでとどめの一撃。
「負けないで。」
その一言に反応して体をこちらに向けて、少し大きめの声で叫ぶ。
「おう、任しとけ皆の衆。」
やったく正直な奴だ、応援されないとやる気がでないのだから。
笑顔で控え場所を後にする慎也を見てみんなそう思っただろう。
「おーい、どこにいたんだよ。探しまくってもいなかったから戻ってきたのに、まさか試合がなかったなんて気づく訳ないじゃん。」
慎也が愚痴をたれる。
「それは慎也のミスであって俺たちが悪い訳じゃない。」
「別にいいことだしね。」
「そうです。別にいいことです。」
僕たちは冷めた言葉をかける。
「おいおい、そりゃねーよ。」
慎也が嘆いていると、放送が鳴り始める。
[No.1村雨慎也さんとNo.2狩野耕助さんは試合ですので本部まできてください。]
「よっしゃあ、やっと俺の番だ。今のうさばらしに、狩野っやつをボコボコにしてやる。」
変な気合いを漲らせ、慎也はずんずんと本部に向かって歩き出す。
冷たくされたのがそんなにいやだったのだろうか、顔つきは少し寂しげだ。
(ふー、手間のかかる奴だ。)
「おい慎也、応援するから、ソッコーで決めろよ。」
慎也が足を止める。
愛花たちも僕たちとの付き合いは短くないので、察してくれたみたいで、
「そうそう、がんばってきてよ。」
ここでとどめの一撃。
「負けないで。」
その一言に反応して体をこちらに向けて、少し大きめの声で叫ぶ。
「おう、任しとけ皆の衆。」
やったく正直な奴だ、応援されないとやる気がでないのだから。
笑顔で控え場所を後にする慎也を見てみんなそう思っただろう。