恋愛ブランク




ゆっくり、ゆっくり。なるべく見付からないように。女の子達の間を擦り抜ける。


そして、そっと下駄箱を開いて…!



「はよっす。愛子さん」


「……………ッ!」



み、見付かったああああ…!!!背中から凄い量の冷や汗を感じた。真横に立って、にっこり笑う彼に思わず無言で後ずさる。


今ここで私に話し掛けたら、どんなことになるかあんた分かってないだろ!



「シカトは酷くないっスか?」


「…うるさい」


「……………愛子さんって、大分サバサバしてるんスね」



ローファーをしまって、上履きを履く。そのままうるさい下駄箱を後にすると、そのまま上沢くんはついて来る。







< 17 / 24 >

この作品をシェア

pagetop