恋愛ブランク
ゆっくり、ゆっくり。なるべく見付からないように。女の子達の間を擦り抜ける。
そして、そっと下駄箱を開いて…!
「はよっす。愛子さん」
「……………ッ!」
み、見付かったああああ…!!!背中から凄い量の冷や汗を感じた。真横に立って、にっこり笑う彼に思わず無言で後ずさる。
今ここで私に話し掛けたら、どんなことになるかあんた分かってないだろ!
「シカトは酷くないっスか?」
「…うるさい」
「……………愛子さんって、大分サバサバしてるんスね」
ローファーをしまって、上履きを履く。そのままうるさい下駄箱を後にすると、そのまま上沢くんはついて来る。
→