恋愛ブランク
「んで、俺が勝ったら、あんたは俺を信じてくれ」
「…だから、信じるってなにを」
「俺が、あんたを変えてやる。あんたの1番の味方になって、…絶対、裏切らない」
まただ、この射抜くような目。…むかつく、だんだん苛々してきた。こいつ、ふざけんな。
「なにが裏切らない、だよ。なにも根拠がないじゃない」
「もしかして、自信ないんスか?」
「……じゃあ、200メートル走」
カチン、絶対泣かすこいつ。そして二度と関わらないって誓わせてやる。
私は中学のとき、結構名前の知れた陸上部員だった。できれば二度と陸上なんて、やりたくなかったけど。こいつを切り離せるなら別だ。
「了解っス!じゃあ、一週間後、グラウンドで」
上沢優仁!今に見てろ!ぎゃふんと言わせてやる。
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