恋愛ブランク





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「愛子ちゃーん」


「なに、ゆうほ」


「移動教室、行こう」


「…ああ、うん」



あれから3日が経った。あいつはあの日から、必ず放課後陸上部に混ざって、走り込みやら、200メートルの練習をしてる。


それを見て、何故かもやもやして。ずっとそのことばかり考えてた、だから移動教室にも気付かないんだ。



「愛子ちゃん、あのさ」


「ん?」


「…なにかあったなら、私にも相談してね?友達なんだから」


「…うん」



ゆうほがこんなこと言うのは珍しい、いつもは絶対言わないのに。


だけど、友達なんて軽々しい言葉、私は大嫌いだ。



「大丈夫だよ、私は」


「でも「ほんとに平気」


「…分かった」



そう、ゆうほ。ゆうほはそれでいい。






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