[特別版]最強姫〜蘭蝶と白虎に愛されて〜
────────
「疾風、ケータイ見て何笑ってんだよ?」
「んー、ちょっとな」
届いたメールを見ながらクスッと笑みが溢れる。
─────────────
華音です
連絡先教えてくださって
ありがとうございます!
すごく嬉しかったです
良かったらまた会いたいです
─────────────
───私は知らなかった。
「なあ・・・」
「何?」
「・・・・・・やっぱり何でもねえ」
彼が背負っている名の大きさを。
彼が守っているものの大きさを。
「───総長!奇襲です!」
「!・・・行くぞ、お前ら!」
だから、彼が私という存在をどうしたらいいのか迷っていたのも、何も知らなかったの・・・・・・。