~囚われの身~



・・・どれくらい走っただろうか。
ずいぶん遠くまで来た気がする。


「ここ・・・どこだろう?」
とにかく逃げることに必死だったし・・・


どこなのかわからない場所を、
とぼとぼと歩く。



と、店のショーウィンドウに
私の姿が映った。


「・・・酷い格好」

顔は大きく腫れあがり、
体はあざだらけ。


こころなしか、通りすがる人たちの目が
冷たい気がする。
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