オネェ彼氏
「うれしくて抱きしめちゃったって言ったら絶対恋だって言われた。」


廊下の窓から外を見ながら彼は言った。


そしてこちらを振り返って、

「僕のこと…好き?」


なんの恥じらいもなく、ただ真っ直ぐに訊いてくる亮次さん。

私は…返事をすることができなかった。

「僕は好きだよ。小夜子のこと。」

やめて。

そんな真面目な顔して言わないで。

ドキッとするじゃん。


真剣な顔で小夜子って呼ばないで。


好きになっちゃうじゃん。
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