嘘つきな恋
「………ぷっ…」
「はぁ?」
あたしは、なぜか吹いた涼太を睨んだ。
このバカ!
自分で話を振っといてから、笑いやがったっ!
ムッカ!
「何よっ!バカ涼太っ」
「ごめん、ごめん!空らしいこと言い出すから、ちょっと面白かっただけっ!な、そんな怒んなよ?」
「……ふんっ!」
あたしは涼太から、顔を背けた。
本当は全然怒ってなんかない。
ただ、今日ずっと機嫌が悪かった涼太が初めて笑ってくれたから…。
しかも、あたしの言葉で……。
それがうれしくて、赤くなった顔がバレたくなくてあたしはそっぽを向いたんだ……。