嘘つきな恋
「…じゃあ、そうしてもらおっかなぁー?」
「えっ!?ちょ、空ちゃ…」
「あはは、何を驚いてんのー、知紗ったら!あっ、明日の放課後でもいいかなっ?」
「え、うんっ…」
あたしは椅子に座り直しながら知紗にそう言った。
「だから明日の勉強はなしね、バカ涼太。」
そして、涼太の顔も見ないでそう言った。
「……らじゃ」
涼太は短い返事をした。
それからは、
「ほ、ほら!
明日の準備とかあるしねっ!?」
と知紗が言ってくれたので、すぐにあたし達はそれぞれの家へと帰った。
あたしは、ズキンズキンと痛む胸をおさえて―――。