嘘つきな恋
空side
―――次の日の放課後。
あたしは知紗と教室にいた。
周りを見渡したって、あいつはどこにもいない……。
「…はぁ…」
別に期待してた訳じゃないけど…。
でも。
“お前なんかどうでもいい”と本当に言われた気分になってしまって。
あたしは知らないうちに溜め息を吐いていた。
「昨日はごめんね…。まさか、りょーちゃんがあんなこと言うなんて……」
そんなあたしを見てなのか。
涙が溢れそうな目で知紗はあたしを見つめている……。