嘘つきな恋
空side
全然眠れなかった、次の日の朝。
あたしは自分の席に項垂れていた。
考えて、考えて、考えすぎて……。
ようやく眠りに就けた頃には、空はもう白んでいた。
おかげで、体はダルいし、頭は重いし。
本当に最悪……。
なのに、廊下からは涼太の楽しそうな大きな声が聞こえてくる。
バカ涼太め――。
お前のせいだっていうのに。
ムカつく。
大っ嫌いだ、こんにゃろー…。
……だけど、
その大っ嫌いな涼太にされたキスは、別にいやじゃなかった……。
ような気がする。
とか、考えてるあたしが、やっぱりバカだ……。