嘘つきな恋
「…小林の勉強を教えてやってくれないか?」
「はぁ…」
誰だ、その人?
先生はあたしの疑問を見抜いたのか、続けて話し出した。
「小林 涼太(こばやし りょうた)だよ、知らないのか?結構、女子に人気みたいだか…」
「興味ないんで」
そうか、と少し笑ってから先生はまた続けた。
「あいつ、女子の人気は高いが成績は低いんだよ…。私達教師も手を焼いていてなぁ。」
「はぁ。」
あたしには、そんなの全然関係ないんですが。
「…ってことで頼むっ!!あいつの勉強を見てやってくれっ!!」