嘘つきな恋
――たどり着いた屋上。
キィィィー…
開いた扉はイヤな音をたてた。
適当な日陰に二人並んで腰をかける……。
少し暑いけど、爽やかな風が吹き抜けた。
「……どこから話そうか。」
「始めっからでしょー」
知紗は笑ってる。
けど…、ねぇ?
このあともあたし達は“親友”でいれるかな……?
あたし達は笑い合っていれるかな……?
でも、あたしは。
親友の知沙に。
もう嘘は吐けないから。
あたしは知紗の目を見た。
「実はね………」