*初恋彼氏*

1人で張り切ってた自分が恥ずかしくなって、家に向かってひたすら走る。

「彩!待てよ!」

後ろから聞こえてくる裕也の声。

追い掛けてきてくれたんだ…

それでも私は、振り返ったり、止まったりせずに走る。


「待てって言ってるだろ?」


だけど、裕也――男の子の走りに勝てる訳もなくて、追い付かれて、肩に手を置かれ、捕まってしまった。







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