*初恋彼氏*
「ああ。嫌なのか?」
「い…嫌とかそういうのじゃなくて、緊張しちゃう」
裕也の家、行ったことないどころかその場所すら知らない。
ただ知っているのは通っていた小学校から考えて、私の家と方向が逆だってことくらい。
「緊張なんてしなくていいから」
そう言って、裕也は私の手を掴んで歩き出した。
裕也の家かぁ…
どんな家なのかなぁ
緊張と同時に、嬉しさもいっぱいになって裕也に手を引かれながら、歩く。