*初恋彼氏*
箱の中身を見た裕也は目を見開いた。
私の作ったチョコを見て――――――
私が作ったのは、チョコ。
だけど、チョコだけではないの。
何を作るか考えてて優柔不断の私は1つにどうしても絞ることができなくて、それならいっそ思い付くもの作っちゃえばいいと思ったの。
生チョコに、ブラウニーにトリュフ…
そして、裕也の顔の形をしたクッキー。
ちょっとずつだから、甘いのが嫌いじゃなかったら食べられる量。
「…フッ。確かに似てるかも」
裕也がクッキーをひとつ持ってつぶやいた。
「ど…どうかな?やっぱりこんなに作るのって重いかなぁ」
それがちょっと心配だった。
手作りは基本的に重いものだと思っていたから…