~color~



《飛翔くん……ごめんね》


メールを打ちながら静かに口からも言葉が零れた。


ハンドルにもたれかかると、あたしの好きなアーティストの音楽が流れ始める。


その流れてくる曲と同時に、あたしのすすり泣く声が孤独の空間の中に響く……



想いが、涙へと形を変えてとめどなく流れる……



「どうしたらいいの……」



この歌のように、あたし達はきっと愛を貫き通すことなんて出来ないんだ



間違ってしまった恋



それが、あるとするなら



なぜ、あたしと飛翔くんを出逢わせたの……。




独り、ただ泣いた



受け止めることも、受け止めてもらうことも出来ない恋もあるのだと、



お互いの気持ちが重なっていたとしても、



繋がることができない恋があることを



《いいんだよ、無理だって事くらい分かってたからさ!》




それでも必死で繋がろうとする




好きって気持ちが生まれてしまった故に、苦しむ


悲しい恋愛……




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