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最悪だ……
何もかもが……
早く寝てしまったことを飛翔くんにメールで伝えたものの、返信がきたのは夕方でそっけないものだった。
きっと、また不安にさせてしまった
そしてそれがもう、取り返しのつかないものだと言うことも想像ついてしまう。
《なんか怒ってる?》
《なんも怒ってないよ》
店に行く前、車に乗り込んだ自分が飛翔くんに送ったメール
バカだと思った、飛翔くんの気持ちを知っていてアホなメールを入れてしまったと思った。
だけどもう、あたし達が離れなきゃいけない時間(トキ)が来たことはもう分かってしまっているんだ。
《行ってきます》
《行ってらっしゃい》
絵文字も何もない殺風景なメールを見た瞬間、静かに携帯を閉じるとエンジンをかけキギアをドライブに入れると、静かにアクセルを踏んだ。
車の中で鳴り続ける音楽は、飛翔くんがおととい録音して渡してくれたアルバムの曲
こうして聞いてみると、悲しい歌ばかりで、まるであたし達の物語のような気がしてくる
きっと、あたしはこれにこれからも縛られてしまうのだろうと思った。
そして、窓をうつ雨を見ながら、もっと強い雨が降ってしまえばいいのに……なんて
雨の嫌いな自分がそう思えたのは、自分が泣けなかったからなのだろう……。