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家に帰る途中のコンビニの前で車を止めると、なくなったタバコの箱を持ちながら、車を降りた。
風が心地よい……
上を見上げれば、綺麗な空と星がモヤモヤしているあたしの心を一瞬だけ消そうとしてくれる。
「はぁ……」
あたしは一体なにをしてるんだろ。
自分の立場とか、自分のしていることに深く罪悪感があたしを襲う。
「ダメな女だね」
上を見上げながらそう呟くと、なくなった箱をギュッとつぶしてコンビニのごみ箱に捨てた。
「いらっしゃいませ、お疲れ様です」
この言葉と共に、店員さんがあたしにニコっとする。
店を始めてから、お決まりのように、このコンビニでタバコやら買い物をするあたし
そこに毎回って言っていいほど、この店員さんがあたしを迎えてくれる。
「お疲れ様です」そう笑顔で返すと、雑誌のコーナーに立ち寄り、携帯をポケットにしまい雑誌を手にとってそれを開いた。
暫く雑誌に夢中になっていると、ポケットに入れた携帯が小刻みに震えている
受信メールありの文字に再びあたしの鼓動が早くなる
《もう、帰ったの?》
それはつばさくんからのメールで、あたしはすぐにメールを返した。
《今コンビニで立ち読みしてる♪もう少しで帰るよ》
《どこのコンビニ??》
《坂の上だよ!さとクンは家着いたの?》
あまり得意じゃないメール
それなのに、今じゃ、大分打つことにも慣れてきて、携帯をいつも肌身離さず持っている。
メールが途絶えたのを不審に思いながらセンター問い合わせなんてしている自分もいて。
“受信はありません”
そう親切に教えてくれた画面を見て、再び携帯をポッケットへと戻した。