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仕事が終わってこうしてシャワーを頭からかぶる行為がとても好き。
その日、その日の辛かったこと、嫌なことを少しだけ流してくれるような気がするから……
そして、どんなに涙を流していようと、シャワーの水と一緒に流され、それだけの涙を流していたなど分からなくなるから。
飛翔くんが、あたしのことを不審に思っている。
もう嘘をつくのは限界なのだろう……
そろそろ嘘をついて飛翔くんに接することも自分が辛くなっていく。
いっそのこと、『全て嘘だったの』
そんな言葉1つで白紙に戻せたらどんなに楽なのか……
なんて思ってしまう自分もいる。
夢を見ていた
そう自分で目覚めることができるのなら
こんなに苦しい思いも、辛い思いも、愛しい気持ちさえも、
あれは夢の中だったからなんだ
って、自分の気持ちに蓋をすることができる。
大きくため息を吐き出すと、また、この胸の痛みが強くあたしに襲い掛かる
痛い……
人を好きになることはこんなに苦しいものなのか。
自分の胸うぃ撫で下ろすと、沸かしておいた湯船に浸かり、頭まで潜り込んだ。