~color~
最低な女
酷い女
あたしが気持ちを伝えてしまったことで、飛翔くんを傷つけてしまうことくらい自分が1番分かっているはずなのに……
それなのに、あたしはこの気持ちを
再び誰かを想えた自分を知って貰いたかった。
間違っているのかもしれない。
だけど、翼を失って以来、無くしてしまった沢山の感情が再び動き出したことが、ビックリで……
そして、何よりそんな自分も好きだった。
《そんなの俺…ムリだわ、俺だって気持ち伝えたい》
《言わないで…何も聞きたくない。》
それでも怖かった……
飛翔くんの気持ちを聞いてしまったら
あたしは……
《メールなんかで言いたくなかった…俺の気持ちはメールなんかじゃ納まりつかないんだ…》
《だから、言わなくていい!!》
《ごめんな…言わせてもらうよ》
再び黄色いホタルのように、あたしの携帯のランプが光りを放つまで時間はかからなかった。
《流奈が好きなんだ…頭がいっちゃうくらいにな》
もう戻れないと思った。
あの日、感情を捨てた自分には……
誰も心から愛することはないと誓った自分には……
あたしは、飛翔くんを愛してる------
翼と同じ名前の飛翔くんを……
愛してしまったんだ……。