~color~


〝何が嘘で、何が本当か分からないや!!”


その通りだろう。


あたしが好きって言ったことさえも、きっと軽いものだと思っているだろう。



飛翔くんから入ってきた最後のそのメールは重い……


分かってる、全てを疑っていることくらい。


だけど、あたしは、飛翔くんに対する想いだけは本物だった。



開いたまあの携帯にメールを受信するマークが付いている



《忘れてか……》


そのメールに再び肩を落とし大きなため息を吐く。


散々振り回しておいて。忘れてだなんて、とことん最低な女だと心底思うけど、もうそう送るしかなかった。



《ごめんね、でも飛翔クンの存在が大きくなるに連れて…言えなかった。本当に好きだった……》



嘘いつわりのない本当の気持ち


嫌われたっていい


最低で汚い女でもいい


だけど、1つだけ最後に伝えることができるのならば、この気持ちだけは疑って欲しくない。



批判されてもいい


周りにどんな噂を流されたっていい


でも、この気持ちだけは


この気持ちだけは嘘ではなかったと……。







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