あたしは、キミに恋をしました
『とうっ』

あたしのお決まり事。

電車から降りるときは、両足一緒に降りるんだ。幼稚園生みたいでかっこ悪いけど、いいんだもーん。

『フンフン・・・フンフンフーン♪』

いつもの帰路を、いつもの歌と共に帰る。

でもさ・・・なんかさ・・・あたし・・・・・

つけられてる気がするのは、気のせい?

スタスタスタ・・・

あたしが早足になると、

スタスタスタ・・・

ソヤツも早足に。

スッタスッタ・・・

あたしがスキップすると、

スッタスッタ・・・

ソヤツもスキップに。

ガシッ!!

『ぎ、ングッ!!』

「し、静かにしろ!!じゃないと刺すぞ?!」

ぎょえーーーー?!

あたし、捕まっちゃった?!


最近、この辺も物騒だから・・・



栞菜のあの手紙が蘇る。

でも、この人、包丁持ってるんだよ?!

誰か、助けて~~~~~!!!

なぁんて、助けてくれる王子様なんていないか。

あたしって、悲しい女・・・

「ぐぉっ!!」

『え?!』

「蜜柑!逃げるぞ!!」

『はい?!』

その人は、あたしの手をとって走り出した。







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