あたしは、キミに恋をしました

本心






『別れよう』






あたしはそう言ったあと走った。

どこへ行くかも決めてないのに、ひたすら走った。

「蜜柑!!」

ガシッ!

『啓ちゃんやめ・・・・・って、晴、輝?』

「もう、無理すんじゃねぇよ」

『無理なんかしてないよ・・・』

「嘘。だったら、なんで泣いてる?」

え・・・?

頬に触れると、生暖かい雫が流れていた。

「泣きたいなら泣け。愚痴なら聞いてやる」

『ひくっ・・・啓ちゃんのバカ・・・啓ちゃんの、バカ・・・嫌い!大っ嫌い!!』

あたしは、晴輝の胸をガンガンたたきながら全部言い切った。

「・・・・お前、愚痴多いな・・・」

『ぐすっ、言っていいって言ったのは、晴輝じゃん・・・』

「そうだな」

『わっ!』

なに?!なんか、視界がグラッと・・・・

反射的に目を瞑ってしまったあたしは、ゆっくり目をひらいた。

えっとぉ~~~~これは、なに?

そのまんま顔を上に向けると・・・

『な、なんでこんなに近いの?!』

「抱きしめてるから」

・・・・。

自己チュー・・・

ヤバい・・・眠くなってきた・・・・
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