あたしは、キミに恋をしました
「お前、啓が嫌いか?」

『ううん・・・』

「じゃあ、好きか?」

『ううん・・・』

「??じゃあ、恋愛感情はもうないのか・・・って、蜜柑?寝てる?!」

『スピー、スピー・・・』

「まじかよ・・・」

このときあたしは、幸せな夢を見た。

誰かが手を広げて、あたしの名前を呼んでいる。

あたしはその手の中へ飛び込んだ。

この誰かの腕は、暖かくて、強く抱きしめてくれて、すごく心地いい。

その腕を、あたしは知っている・・・。

でも、誰?わからない・・・。

「蜜柑!!」

『んんん?もう朝ぁ・・・?』

「下校時間だ」

『げこ・・・下校時間?!あ、あたし、何時間寝てたの?!』

「ん~、わかんねぇ」

ヤバい!!そうじゃなくても、期末テストが近いのに!!

『あ、あたし、帰るねっ。勉強してないからヤバいんだっ!』

「あ?勉強?だったら、俺が教えようか?」

・・・・。

え・・・?

『いい、の?』

「あぁ」

『や、やったー!!』

「そんなに嬉しいか?」

『そりゃあ嬉しいよっ!だってさ、学年1位の人に教えてもらうんだよ?!赤点なんか取らなくて済むにきまってるじゃん!!』

まぁ、赤点取ったことないんだけどね♪
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