あたしは、キミに恋をしました
「おい、啓」

?!

地響きのするような声だ。

「お前、どんだけ蜜柑を苦しませれば気がすむ・・・」

「誰?蜜柑って」

やめて・・・

「さぁ、誰でしょう?」

やめてってば・・・

「しらねぇなぁ・・・」

「てめっ・・・」

『もうやめて!!』

「蜜柑・・・?」

『もう・・・やめてよ・・・仲良しな2人が言い合うなんて、見てられない・・・啓ちゃんが、あたしのことなんか見てないのなんかわかる・・・だって、幼馴染、だもん。だからさ、もうやめて。あたしは、大丈夫だからさっ!』

これがあたしなりの強がり。

『これでさよならだよ・・・』

あたしはそう告げて走った。

どこを目指したのか、なにを持っていったのかは覚えていないけど、気が付くとあたしは家の近くの公園に来ていた。

ここ、小さいころに啓ちゃんとたくさん遊んだな・・・。

ブー、ブー、ブー・・・

電話?

あ、違う。メールだ。

晴輝?

――――――・・・――――――・・・――――――

今どこにいる?

――――――・・・――――――・・・――――――

たった1行のメール。だけども、嬉しかった。

今、あたしのことを心配してくれてる人がいる。

それだけで、あたしのこころは嬉し泣きしていた。
< 43 / 89 >

この作品をシェア

pagetop