あたしは、キミに恋をしました
『あのぉ〜・・・・なぜあたしという、庶民の中の庶民を、その、あの・・・、か、かの、じょに?』

「珍しい名前で、すぐ覚えたから」

はぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜??!!

『もっと可愛い子を選べばよかったじゃないですかぁ!!』

「その敬語やめろ。あくまでも俺らはタメだ」

『う、うん・・・・じゃぁ、なんで可愛い子を選ばなかったの?!ムカつく!!』

「は?そこでムカつくの?」

・・・・。

「おい?松木?」

・・・・。

「松木?」

『・・・・ヒック・・・・』

「は?!泣いてんの?!」

『泣い、て・・・な、いぃ・・・』

「思いっきり泣いてんじゃん・・・」

そうだよっ、泣いてるよっ、悔しいんだよっ

『あたしを、アンタのオモチャとするならば、今すぐ消えて・・・・』

悔しいもん。初彼にオモチャにされるなんて悔しいもん。

「やめとく」

『は?!』

「お前を俺のことを好きにさせる」

『な、なに勝手に・・・・・』

そう言ってるあいまに、ソイツはあたしの携帯を奪い、なにやらピコピコやっている。

「ん。俺のケー番とメアド入れといたから」

『はっ?!』

「俺が呼んだら、5分以内に来い」

『んなのあたしの勝手に』

「させねーよ。俺に惚れさせてやるよ」

そう言ってアイツは去って行った。

『っ・・・・』

超悔しいけど、やっぱりカッコいい・・・・

『惚れてたまるかーーーーー!!!!!たまるかー!!!!!まるかー!!!るかーーーーー!!かーーーー!!!』

学園中にあたしの声が木霊した。
< 5 / 89 >

この作品をシェア

pagetop