あたしは、キミに恋をしました
「よー啓。って、起きたのか?!死神じゃないよな?!」

「晴輝までもかよ・・・」

「あ、お邪魔だった?」

「別に・・・」

お邪魔・・・・?

『なんで邪魔なの?』

「姫の聞くことじゃないよ」

へ~。そうかいそうかい。あたしは邪魔物ですよ~だっ!!

『バイバイ』

「え?蜜柑帰んの?」

『帰るも何も、あたしは「お邪魔」なんでしょ?!』

あえて「お邪魔」を強調してやった。

「なに勘違いしてんの・・・?」

『え?だって邪魔なんじゃ・・・?』

「蜜柑が邪魔なわけねぇだろが」

ズドキューーーーーーーン。

な、なんとしたことか・・・あたしが、晴輝ごときに鼓動が速くなるなんて・・・・ムムム!!

『言語道断じゃーーーー!!』

「「は???????」」

『あ、いや、独り言・・・』

「ずいぶんとでかい独り言だな。病院の患者に迷惑がかかるったらありゃしない」

「俺のいろんな部分にも、ガンガン響いてくるしな」

ふ、ふんっ!気にしないんだからっ!!

「あ、帰るんだよな?」

『そうだけど・・・』

「送ってく」

『は?!いいよいいよ!!家、逆方面じゃん!!』

「もう9時じゃん。襲われてもいいの?」

『あたしなんか、万が一じゃなくっちゃ襲われないから!!』

「その万が一になったらどうするわけ?」

『ぐ・・・負けました・・・・』

「それでよし。啓、じゃあな」

「おう!きーつけて帰れよー」

『啓ちゃんばいばいっ!』









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