あたしは、キミに恋をしました
「嶋田のこととかで、酷いことした・・・・」

ほら・・・やっぱりこのことだ・・・。

『もう、いいんだ・・・過去のことは過去のこと。それは、忘れよう』

「ほんと、ごめん・・・」

『んもー!いいって言ってんじゃん!こんな雰囲気ヤダ!!楽しくいこうよ!』

「そう、だな!」

やっと、いつもの啓ちゃんの笑顔に戻ったね。

そうだ!!退院祝い渡さなくちゃ!!

あ、あれ?家に忘れてきちゃったかな・・・?

『あのさ、啓ちゃん。家に忘れ物しちゃったから、ちょっと行ってくる!』

「ああ」

あたしはバッグを持って立ち上がった。

「やっぱ・・・ヤダ」

『え・・・?』

あたし、今、どんなカッコ・・・?

えっと、啓ちゃんに腕つかまれて・・・

抱きしめ、られてる・・・?

『あの、啓ちゃん・・・?』

「もう、どこにも行くな」

・・・らしくないよ・・・啓ちゃん、いつもこんな声出さないじゃん・・・。

「俺、蜜柑のためを思ってはなれた。でも、やっぱそんなの無理。俺は、蜜柑が世界で一番好き。蜜柑は、俺の初恋で、最後の恋であってほしい」

『・・・それ、反則だし・・・』

でもね・・・

『あたしも、啓ちゃんのこと、大好き・・・』

「それ、マジ嬉しいな・・・」

そう言って、顔を近づけてきた。

え?顔・・・?

バッチーン!!

『そーゆー軽い男はヤダ』

「はい・・・」

なにがあっても、あたしは啓ちゃんが好きだよ!!
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