あたしは、キミに恋をしました
『失礼します』

「あ?松木じゃねーか」

『は?まっちゃんか・・・』

まっちゃんこと、松島 雄大《まつしま ゆうだい》。あたしのクラスの担任。29歳。生徒からも人気。

「なんだよ。こんな時間に。俺はいまから帰って韓流ドラマを見ようと・・・・」

『あーはいはい。あたしが来たのはコレ渡しに来ただけっ。好きでまっちゃんとこ行くわきゃないじゃん。はい、どーぞ』

「お、おう・・・」

『さよーならー』

毒舌吐いてやった。これであたしには、なにも言えないだろう。

カシャーン。

『ん?』

カンペン?

『はい。大丈夫?』

「は、はい!大丈夫です!!スミマセン!!!!!」

声が裏返るほど脅えなくても・・・・。

『そんな・・・別に謝らなくてもいいよ』

「そそそそそそそそそ、そんなこと、できましぇー?!」

し、しぇー・・・?バカ〇ンですか・・・・?

「なにやってんの?」

ゲッ。この声は・・・・・。

『晴輝・・・』

「なんで、蜜柑までいんの・・・?」

『この1年生がカンペン落としちゃって、あたしが拾ってあげてたの』

「ふぅん・・・なぁ、村木君。こんなことさせていいのかな?」

「いい、い、いいい、いい、い、い、い、、いいいいけません!!!!」

いまにも石になりそうだよ・・・・?

「じゃぁ、なんでやっているのかな?」

「そ、それは・・・」

『あたしが自分からやったの!!』

「は?」

あ、村木君?がかわいそうでつい・・・
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