あたしは、キミに恋をしました

『あ・・・啓、ちゃん・・・』

「遅い」

『あ、ゴメンね・・・？屋上行っててさ・・・』

「んなの知ってるし。栞菜から聞いた」

そうですよねぇ～・・・・。

「帰るぞ」

『うん！』

とは言ったものの・・・・

啓ちゃん、速っ！

なんか、あたし、走らないと追いつかないんですけど・・・。

『啓ちゃん！速いっ！！』

「あ？んなことねぇと思う」

はいぃ？！

「つか、お前が小せぇからだよ」

『・・・それは、足が短いとでも・・・？』

啓ちゃんは頷いた。

って、はぁ？！なんで躊躇しないの？！あくまでもさぁ、この人、彼氏なんだよ？！ひどすぎでしょ！！

しかも、あたし、背はおっきいほうだしぃ！

『もう知らない！！あたし、先に帰る！！』

「え？なに不貞腐れてんの？」

口も聞いてやんないんだから！

「お、イケメンだ！」

『え？！どこ？！』

あ・・・。

「ここ」と言って、自分を指差した。

『全然かっこよくない・・・』

「それ、彼氏に言う言葉か？」

『啓ちゃんだって、足短いって言ったじゃん』

「スミマセン・・・・」

『・・・クク、嘘だよ。啓ちゃんはかっこいいもん！』

これは本当！

「マジ？どんくらい？」

『えっとね～・・・ＰＩＰＩの１００分の１！』

「１００分の１ね・・・」

あ、ＰＩＰＩはね、あたしの好きなアイドルグループ！！