太陽王と月の少女
「オコナー男爵」
他の貴族と話をしていたオコナー男爵をヘリオスがよべば、にこやかに男爵は微笑む
「おぉ、陛下」
「男爵、私はそろそろ失礼する」
「そうですか……では今日のパーティーはお開きのにいたしましょう。馬車を用意させます」
そこへセレーネも口を挟んだ
「オコナー男爵、今日ありがとうございました。私の為にこのようなパーティーを用意して下さいましたこと感謝します。しかし、そろそろ宵の口、私も失礼させていただきます」
「いえいえ、神官殿にはこれからもよろしくお願いいたします。そうですね、先ほど陛下とお話されていましたな。せっかくです、ご一緒の馬車に乗られては」
男爵の申し出にヘリオスは少し考えて頷いた
「そうだな、どうせ帰る場所は同じなんだ」
セレーネは特に不服もないようで、何も言わなかった
男爵がパーティーを締めくくり、それぞれに帰る者、一部の者は二次会でもするのか留まる者とそれぞれだった
ヘリオスとセレーネは男爵の用意した馬車に乗り込み、城へ帰る