黒蝶‐総長♀×総長♂‐ Ⅱ
そんなこんなで時間はあっという間に過ぎていき、夜の10時を回った頃。
真那さんは酔いつぶれて眠ってしまった。
「ったく真那は…。
わりぃな、月夜」
「いや、…あぁ、うん」
「泊まってくか?」
「いや、帰るわ。
寄りてえとこあるし」
「そ。
海翔、お前は?」
「眠いから泊まってく。
ヨル、送る」
「送りいらねえ。
道覚えてるし、大丈夫だから」
「ん」
海翔たち兄弟に別れをつげ、私はある所に向かってバイクを発進させた。
まあ、ある所っていっても、いつもの黒蝶の溜まり場なんだけど。