黒蝶‐総長♀×総長♂‐ Ⅱ
そう。
礼を言われることは全然ない。
「………月夜。
僕、お腹空いちゃったんだけど」
「今そんな事言ってる場合じゃ……」
ぐう……。
「あ゙…っ」
そう注意した私だけど、私のお腹も限界がきてたみたいで、…はい、鳴ってしまいました。
「ははっ。
2人ともそういえば夕飯食ってなかったな。
隣の部屋に暁くんたちがいるから、隣の部屋で食べて来なさい。
もう準備してある」
「……ごめん。
じゃ、行ってくる」
帰ったと思ったら、隣の部屋に移動してたんだ。
組関連の話をするから、外させたのか…。
居間の隣の部屋は明かりが着いてて、中からは…………。
「暇だね〜」
「そうだな」
「ここ、一体どこの組なわけ〜?
親父やケイも教えてくれないし…」
……あれ、教えてないんだ。
隙間から覗くと、暁たち三人と、ケイを含めた若頭側近だと思われる三人の六人だけ。
うわ、なんか静まり返った…!
入りづらい。
「若、私共もご一緒しますよ」
「朱鷺、ありがと」