黒蝶‐総長♀×総長♂‐ Ⅱ
うわ〜、言い訳もなにも出来ないよ…。
とりあえず電話したほうがいいのだろうか。
約束の時間を二時間も過ぎちゃってるし…。
でもなぁ…。
と教室で悩んでいた時だった。
「つっくんいたー!!」
「っ!?
さ、咲希、斗……!?
な、なんで…?」
教室の入り口にこっちを見やる、咲希斗たち。
やっぱり皆さんお怒りのようで。
「下っ端から連絡来たんだよ。
…で、月夜。
今回来なかった理由はなんだ?」
「や、いやぁ〜、なんだろうね?
あははは〜」
わざとらしく笑ったが、それで誤魔化せるはずもなく。
眉間にどんどん皺がよっていく皆さん。
わあ、怖い。
このままだとみんなして一斉に怒鳴られそう…。
最近疲れてるっていうのにそれは嫌だ。
めんどくさいし。
に、逃げちゃお〜…。
と何気なくそう思って教室から逃げ出したわけで、
――――今に至るというわけだ。