黒蝶‐総長♀×総長♂‐ Ⅱ
そりゃ今回は月夜が悪い。
けど、コイツらにこのまま居続けられても困るだけ。
仕事が終わる気がしねえよ、ったく。
だから…、しゃーねぇ。
「連絡…、って携帯にしたのか」
「そうだよ〜」
「あー、じゃあ、わりぃ。
それ、俺のせいだ」
「は?」
「昨日月夜が家に来たんだが、帰り携帯忘れてったんだよ」
「え、でも月夜携帯持ってたぜ?」
「学校来て早々に俺んとこ取りに来たわ。
確か、11時あたりか?」
月夜のフォローしてやろうじゃんか。
もちろん、真っ赤な嘘。
バレなければ困ることはないだろ?
「そうなの!?
じゃあ…、仕方ない、のかな……」
わかったら出てけ出てけ。
俺はさっさと仕事がしてえんだよ。
だけどそう上手くいくはずがなかった。
「つっくんはどこ?
どっちにしたって、つっくんが居なきゃどうにもなんないよー!」
「んー…。
本当に理事長知らないの?
月夜くんの居場所」