黒蝶‐総長♀×総長♂‐ Ⅱ
「お前が、…優鬼か?」
「らしーよ。
初めまして、柊月夜……で、学校では通ってる、かな」
「学校では…?」
「お前は?
特攻服の色からして、……蒼龍の総長か」
「蒼龍総長、三武和希‐ミタケカズキ‐」
「いくつ?」
「19だ」
「3つ年上、ね」
お互い、相手を探り合うような会話を少し続けた。
相手がどう出てくるのかを、待っているかのように。
しかし、その時…―――――
「おいっ!」
奥のソファーから荒々しく立ち上がったのは、黄龍のトップのうちの1人だった。
ドカドカと大股で歩いてきたと思ったら、いきなり私の胸ぐらを掴んできた。
「っんだよ」
「俺はテメェが青龍幹部なんか、認めねえぞ!
んな細っちぃ体して本当に喧嘩強いのか?
それ以前に、喧嘩自体出来んのかよ?!」
「新太!!
やめなさいっ!」
どうやら、新太‐アラタ‐っていうコイツは、私が青龍幹部だということが気にくわないらしい。