黒蝶‐総長♀×総長♂‐ Ⅱ
「……変な奴」
「あぁ、よく言われる。
……はい、お終い。
たぶん骨まではいってねえと思うけど、念のため暴走終わったら病院行ってこいよ」
「あ、…ありが、とう」
「どーいたしまして。
さて、どうするか」
「何が」
「俺ら喧嘩して、せっかくの暴走の雰囲気ぶち壊しちまったんだよな〜。
今更なんか、…気まずくね?」
「………、確かに」
「暁たちも来ねえし…」
楽しそうにしていた下っ端くんたちの雰囲気を壊したのは、紛れもなく私たち。
今更下に降りていく気にもなれず…。
そして何故だか、暁たちは部屋には上がってこなかった。
だからこの部屋には私たち2人だけしかいなくて。
「………ま、ここで待ってようぜ」
「だな」
「お前、…柊月夜、だっけか」
「あぁ」
「俺、伊崎新太‐イザキアラタ‐っつうんだ。
…よろしく」
「こちらこそ、よろしくな?新太」
顔をちょっと赤くしながら言う新太は、………確実に照れてる。