黒蝶‐総長♀×総長♂‐ Ⅱ








「月夜くんが猫ねぇ。
…うん、似合うんじゃない?
何だったら猫ミミカチューシャあるから被ってみてよ」


「ちょ、やだったら!
ぜってえ被んねえかんな!?」


「いいんじゃね?
被ってみてよ!
あるよ、猫ミミ」






憐慈、その猫ミミどこから出した!?


憐慈が取り出したのは、ふさふさに気のついた黒い気の猫ミミカチューシャだった。


つか何で持ってやがる!!?







「ギャハハハ!
被れよ!
月夜が猫ミミカチューシャ……ック、似合うんじゃね?」


「來希、………殺すよ?」


「なっ、ちょ、なんで俺だけキレんだ!?」


「なんでも」






それから少々口喧嘩を続けていた私たち。


周りはクスクス笑ってるだけで止めようとしないし、逆に面白がってるんだろう。







「…ぶはッ」







私たちのやり取りを聞いていた、黄龍総長がいきなり吹き出した。






「おっまえ、面白れえな!!
意外といじられキャラなのか?」


「いじられキャラ?
俺が?
……いつもはちげえよ」


「ふぅん。
まぁ、いいや。
黄龍総長の長谷川紳介、覚いといてな」








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