黒蝶‐総長♀×総長♂‐ Ⅱ






途中で止めて何かコーヒーでも自販で買おっかな。

ルートは頭に叩き込んであるし、後から追いつけばいいだろう。


黒蝶の暴走のときは車だったから、飲み物なんていつでも飲めたし、

そもそもこんなに大声を出すことなんてなかった。



もちろん、私が下っ端の時はバイクでこういう事があった。

その時は理人たちと自販にいつも寄っていたりしたんだったよなぁ…。


なんだか懐かしい。


総長になってからはそんなことなかったし、…結構贅沢してたのかも。






「憐慈ーっ!!」






近くを偶然走っていた憐慈を呼び止めた。






「なんだぁー?!」


「のど乾いたから自販寄る!
あとから追いかけるから、一応暁たちにもしらせといて!」


「自販?!
俺もいく!
後で暁たちに電話すりゃあいいし!!」






憐慈と2人で近くにあった自販の前に停まった。


その中からコーヒーのボタンを押す。

ゴトンと音を立てながら落ちてきた缶コーヒーを手に取り、ぐいっと口に流し込んだ。








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