黒蝶‐総長♀×総長♂‐ Ⅱ
「戻る、か」
暴走に合流しようとバイクに跨った時、私の携帯が鳴った。
「はい」
『つっくん?
今どこ?』
「公園。
ちょっと休憩してた」
『はやく戻ってきてね?
今川の近くまで来ちゃってるから』
「ん、了解」
川ってことは、…随分先に進んだんだな。
かなり遅れてたみたいだ。
「今川付近だってさ。
急いで合流すっぞ」
「あぁ!」
かなり飛ばしながら走れば、ようやく前方に見えてきたバイクの群れ。
やっとのことで合流できた私たちは、暁たちの乗る車の横へバイクをつけた。
コンコンと窓を軽く叩けば、窓がゆっくり開いて海翔が顔を覗かした。
「ヨル、追いつくの早いね」
「まぁ、飛ばしたからな」
「つっくんだ!
つっくん、スピード狂だから当たり前だよ?
憐慈ついて行かれたの?」
「ギリギリ…。
月夜はえーんだよ、ガチで」
バイクの運転はかなり自信があるしね。
喧嘩と運転は誰にも負けない自信あるもん。