黒蝶‐総長♀×総長♂‐ Ⅱ
久々のバイクでの暴走だったからか、はしゃぎにはしゃぎまくった私。
あっという間に暴走も後少し、となった頃。
まだまだ小さいが、サイレンの音が聞こえた。
恐らく、警察だ。
この騒ぎを聞きつけて動き出したんだろう。
とかいっても、動き出すの遅いけどな。
「暁、サツが来てる」
「随分遅いお出ましだ。
もうちょいあったけど、仕方ねえ。
……散らばるぞ!」
「りょーかい」
暁の指示により、一気に至る所へ散らばった四天龍のみんな。
その後ろからサツが必死扱いておかけるも、まんまと〝おとり〟に騙される始末。
私はというと、最後まで今まで走ってきた道に残っていて。
それをサツが見逃すはずもなく、私のあとを白バイとパトカーが追いかけてくる。
二台なのは、私が幹部だからだろうね。
しっかり特攻服の背中に書いてあるし。
幹部を捕まえられたら、かなりの手柄になるだろうから。
でもま、私が捕まることはまずありえないけど。
こうやってサツと追いかけっこするの久しぶりだなぁ。
結構楽しいんだよね、これが。